Natsumi MUKAI est une Artiste japoanaise. Elle vit et travaille à Ishikawa.
Technique: Peinture Japonaise (Pigment naturels)
今回、テーマで「生命の樹」とあり、頭の中に浮かんだのが「鬼子母神」の話でした。
昔、500人の子供を授かった母が、これらの子を育てるために人の子をとって食べるので多くの人に恐れられていました。それを見かねたお釈迦様はその母親の過ちから救うことを考え、末の子を隠してしまいました。その時母親はとても嘆き悲しみ世界中を探し求めたそうです。それを見たお釈迦様は母親に「多くの子供を持ちながら、1人の子供がいなくなったことでこれだけ嘆き悲しむ、ならばあなたが食べてしまった子供の親の悲しみや苦しみはどれだけのものか。」と論しました。母親は罪を深く受け止め償い、やがて仏教や子を守る守護神になったという話です。
柘榴は人肉の味に似ているということで、母親に子供の代わりとして御釈迦様が与えたという説話です。
よく木でも果実でも日本では神様や知恵、または力が宿っているものとして伝えられ、古くから信仰されてきました。
今回日本画で描きました絵では、柘榴を「子(命)」として、それを見つめる女郎蜘蛛を「鬼子母神」として表現できたらと思いました。
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